やわらかい交渉術の基礎パート2として、誰とでも会話をスムーズに進めるための、3つのベーシックテクニックをお伝えします。
1. メッセージは伝えない
こちらからメッセージを伝える行為は会話の雰囲気を沈ませやすい。相手の思考を変えるメッセージはダメ、結論を言わずに相手に自分で考えさせることを心がけましょう。ポイントは以下4点です。
ポイント① メッセージと本物の会話を区別する
Give & Takeで情報を学ぶこと。ちょっと聞きすぎかな?と思うくらいがちょうどいい。
ポイント② 相手の理解にフォーカスする
相手がどのように理解しているのか?と相手を理解することにフォーカスする。相手の理解にフォーカスをすると、こちらがメッセージを伝えようとしなくなります。
ポイント③ 相手のメッセージにメッセージで対抗しない
人は無意識に相手の主張に対してメッセージで答えてしまうことがあります。言いたくなっちゃうところをぐっと抑えて自分の対抗するメッセージは言わずに聞くことに集中しましょう。自分が言い返してしまうとお互いに不満が募るだけです。相手の主張を聞いてあげること。
ポイント④ 相手がメッセージを主張しても批判はしない
相手がなぜそう考えているんだろう?と、傾聴モード・学習モードで聞くようにしましょう。相手の主張に対して質問をして学ぶ精神です。
2.悪意を想定しない
人は会話相手の意図や動機を実際よりも「悪いもの」と想定してしまいます。自分に対して悪意や嫌味を持って話していると思いやすいんです。
ただ、現実はそんなに悪意をもって話をしている人はほとんどいないので、
「相手の意図は自分が思っているより良いものだろう」と仮定すること。
相手の意図に悪意を感じた時の対処法は以下4点です。
ポイント① 悪意があると思われたら、自分の意図は言わずに論理的に理由だけ言う
会話の話題に対して論理的に自分の考えの理由だけを話しましょう。
ポイント② 自分の心を好奇心モードに切り替える
自分が知らないことで相手が知っていることは何だろう、と相手に興味をもつこと。〇〇に対して教えてもらえませんか?と質問すること。これが好奇心モード。
ポイント③ 自分の感情を認めてオープンクエスチョンをする
なんでこういうことを言っているんですか?何を求めているんですか?とYes/Noで答えられないオープンなクエスチョンをして、素直に教えてくださいと質問すること。
ポイント④ 純粋な悪意は無視する
一定数本当に悪意を持っている人がいるので、そうなった場合はすぱっと会話をきること。
3.会話のやめどきを知る
一定時間を超えると信頼関係が損なわれてしまうので、会話がうまくいっている途中で会話を切ると、相手に振り返る時間がうまれます。こちらの主張を振り返る時間がうまれることで、相手の頭の中で良い感情がうまれていき交渉がうまくいきます。ポイントは以下4点です。
ポイント① エスカレートする前に会話を切り上げる
エスカレーションしそうな場合は、丁寧にことわりを入れ会話をきること。
ポイント② 会話をやめたそうな人がいたら終わる
会話を終えたい空気を察したらすぐにやめること。丁寧にお礼を言ってすぱっと会話を切ること。相手のゾーンに入りすぎると失敗に終わります。
ポイント③ 懸念のタネがうまれたら会話を打ち切る
会話を止めるベストタイミングは相手に何かしらの疑念のタネをうえつけた瞬間です。相手の頭の中に気になること(疑念のタネ)ができたら、深入りせずに相手に考える時間を与えること。
ポイント④ 会話を終えるときは必ずお礼を言う
礼を言いたくない時ほど必ず礼を言うこと。お礼を言うことで相手が軟化し、相手の内側で自己説得がうまれます。
以上、2回に渡ってお届けしましたがやわらかい交渉術、是非会話の中で意識して実践(トレーニング)してみてください。
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